ご挨拶
上原農場の納屋からは、今でもクツワや蹄鉄が出てきます。爺さん、ひい爺さんが苦楽を共にした馬たちの遺品です。はじめて馬が耕した時代から 105 年が経ちました。
現在、わたしで四代目。馬をトラクターに乗り換えて、 260 ヘクタールの農地を耕しています。武佐岳、海別岳が目の前に拡がっています。知床山脈はここから始まります。まさに「最果て」です。
東京から農場を訪ねてくださるお客様は、「ここは景色がいいね」と、おっしゃいます。そんな壮大な風景の中で、上原農場の農産物たちは育ちます。日々農産物を作り続けていると、いちばんお客様に見ていただきたいこと、知っていただきたいことが伝えられないモドカシサを感じています。
数年前から、ジャガイモに「最果て」「ピネー」というブランドを付けて販売しています。最果ての地で栽培されるから美味しいんだぞ・・・という思いを込めてやっています。
片田舎から都会へ、わが子を送り出すオヤジになったような気持ちです。
こんな「思い」に辿りつくために、わたしたちは四世代・百年をかけてきたのかもしれません。
株式会社上原農場 代表取締役 上原 安浩